「だしポン酢」家で使える!日本酒ペアリングのためのちょい足しレシピ

2021/06/16

ペアリング研究

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ポン酢しょうゆ

いつもの家での食事も、ちょっと一工夫するだけでよりお酒にマッチする極上のおつまみに変身させることができます。お店でも実践しているそんなワンポイントのご紹介、今回のテーマは一年を通して食卓でも頻繁に登場する「ポン酢しょうゆ」のちょい足しレシピです。

30度を超えるような暑くなる日も増えてきました。この時期は気温が上がってきて食欲も減退しがちです。かといって食が細くなってしまうと体力が損なわれてしまって、夏本番をむかえる頃には夏バテしてしまう、なんてことにもなりかねません。
さっぱりとしていながら食がススム、そんな食卓のお供として今回注目したのが「ポン酢醤油」です。

いわゆるポン酢について

本来”ポン酢”というのは果物、その中でも特に柑橘類を原料としたお酢のことを意味します。ようするにレモンやスダチの果汁と考えられます。一説によると、ポン酢という呼び名はオランダ語由来の外来語から付けられたとされています。
この”ポン酢”に醤油を加えて味を整えたものを”ポン酢醤油”と呼びます。一般的に”ポン酢”という場合は”ポン酢醤油”のニュアンスで使われていることが多いように感じます。また、”ポン酢醤油”にかつお節や昆布を加えてダシのニュアンスを加えたものを”だしポン酢”と呼んでいます。 ちなみに細かいレシピについては多くの作り方、流派があり議論を呼ぶので今回は触れません。

日本酒と酸味の相性

実のところ、日本酒と酸味の相性というのはあまり良くありません。 というのは日本酒に含まれている酸味というのが、ほかの醸造酒、例えばワインなんかと比べた際に著しく少ないからです。本格的な日本酒のラベルには酸度がいくつ、という風に書かれているものも多いです。このことからも分かるように、酸というもの自体は日本酒の味わいを構成する非常に重要な要素のひとつであることは間違いありません。ですが 食べ合わせで酸味が必要とされる場合などは、他の飲み物と比べてしまうと絶対的な酸の強さで見劣りしてしまい、あえて日本酒を選ぶ必要がなくなってしまいます。

近年は麹や酵母の研究がすすみ、意図的に果実様の酸味を備えた日本酒や、伝統的な自然の発酵を活かした造りを行う事で、高い酸味を備えた日本酒もあります。そういったものは今回は例外としております。

酸味の強い食べ物と飲み物との関係

酸味の強い食べ物を食べた後に飲む飲み物は甘く感じることが分かっています。これが酸味を感じにくくなって相対的に甘みが強調されているのか、甘み自体が増強されているのかは、まだ詳しくは分かっていないようです。
日本酒は元々酸度がそこまで高くはないので、酸味の強い料理の後だと酸味による味の骨格がなくなり、味が軽くなりすぎて全体的に味がぼやけてしまいます。飲みごたえ、満足感が感じられずにお酒の本来のポテンシャルを楽しむことができず、お酒の味わいを損なってしまいかねません。

王道のポン酢にちょい足し!

市販のポン酢といえば真っ先に思い起こされるのはこちらではないでしょうか?ミツカンの味ぽん。販売されて50年以上というロングセラー商品です。味わいは醤油と酸味が強めのすっきりタイプです。もちろんポン酢単体としては、このままで十分美味しいポン酢なのですが、先述の通り酸味が若干強めで日本酒との相性という意味ではあまりよくはありません。
そこで家庭にもよくあるものを使った、日本酒と合わせるためのちょい足しアレンジが以下になります。

【材料】  ポン酢3:白だし1:みりん1
【調理工程】材料を上記の配分で混ぜるだけ

白だしのアミノ酸のうま味、みりんの甘み、コクを足し、醤油の強い味と酸味を和らげるレシピです。より本格的な風味を楽しみたい場合は仕上げに柑橘類を一搾り加えると、よりフレッシュな果実の風味がプラスされます。
使い方は通常のポン酢の代わりにお気軽にお使いいただければと思います。ローストビーフや刺身、豆腐、サラダなどにも合うかと思います。

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