【酒学講師が解説】麹について。総はぜとは?【用語解説】

2021/06/30

日本酒講座

t f B! P L

麹について

米のもつデンプンをアルコール発酵が行うことができる糖に分解するために、蒸しあがったお米に麹菌を生やします。こうしてできるのが米麹です。



種麹と米麹

米麹に生やす麹菌は種麹から米に振りかけられます。この麹の種類によっても出来上がってくるお酒の味は大きく左右されます。米麹はデンプンが糖に分解されている為、食べてみると甘みを感じるようになっています。

種麹は「もやし」とも呼ばれます。漫画「もやしもん」の名前はここから来ています。明治時代に種麹という呼び方が定着するまで、歴史的には「もやし」という呼び名が使われてきました。

昨今は麹の使い方も研究が進んでおり、従来は焼酎の製造に使われていた白麹や黒麹を用いることで、特徴的な酸味を備えた酒が造られたりもしています。

白麹を使った日本酒

その中でも用いられる機会が増えてきているのが、もっぱら焼酎製造で使われることの多い白麹です。白麹を用いた日本酒は酸味が特徴的です。この酸味はクエン酸によるものです。従来日本酒造りに使われていた黄麹は、クエン酸の生成量が非常に少ないという特徴がありました。従来の日本酒にはなかった新しい飲み口の日本酒がつくれるということで、新たな可能性として注目されています。

種麴各種

麹の種類


麹の出来上がりの状態は大きく分けて、総破精、突き破精の2種類に分類されます。麴の菌糸の食い込み具合によって分けられます。それぞれ糖化力の強さが違い、目指す酒質によって使い分けられています。淡麗できれいなお酒ができやすいのが突き破精で、濃醇なしっかりしたお酒ができやすいのが総破精と言われています。

このブログを検索

最新の投稿

QooQ