まー、とにかく設備品がない
内装業者と話を進めていく中で、現在はとにかく設備品が品薄になっているという話が上がってきました。
私自身は「そういえばニュースでそんな話を聞いたことがあったかな？」というくらいの認識でしたが、事は思った以上に深刻でした。トイレの便器、給湯器、冷蔵庫(冷凍庫)、などなど多岐にわたる品目で欠品、品薄状態であるとのことでした。建設業界は大きな影響を受けており、弊社でもモノが調達できれば1か月強で工事完了、引き渡しができるという話でした。
中でも現状で最も大きな影響があるのが給湯器ということでした。
続くコロナの影響
簡単に言うと以上の2点が品薄状態の背景であるとのことでした。
トイレや冷蔵庫、冷凍庫に関しては生産が回復してきており、段階的にではありますが徐々に供給も回復してきているとのことでした。（それでも現在1か月～2か月待ちとのことです。）ですが、給湯器に関しては特にリンナイやパロマの生産の大きな拠点であったベトナムにおいてコロナからの回復に時間がかかっており、今のところ一番影響が残っているようです。12月初旬の発注でも最短で3月の納品の見込みということになっていました。
飲食店で給湯器がないとどうなるか？
飲食店で給湯器がないというのは死活問題です。営業を始めることができずに、売上もないままに空家賃だけが日々発生してしまい、場合によっては資金を食いつぶしてしまうことにもなりかねません。
とりあえず営業だけは始めてしまって、給湯器が手配できた段階で設置だけ後付けですればいいんじゃないか？と思われる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、それができないのが飲食店なのです。
飲食店を開く際には地方自治体の営業許可証を受ける必要があります。都内23区の場合はそれぞれの区役所への申請になります。食品衛生法に基づくもので、安全安心な食の供給体制の維持のために必要不可欠な事です。この営業許可証取得のためには給湯器の設置が必要となっており、給湯器無しではそもそも営業許可が下りない、という事態に陥ってしまうのです。
緊急受命！給湯器を探せ！
施工業者のほうで手配すると納品がかなり遅れてしまうということが明らかになったところで、緊急で給湯器を探すこととなりました。給湯器が無くて開店できず、資金がなくなって開店する前に廃業することになった、なんてことになると目も当てられません。必死で探します。（さすがにそこまでカツカツな状況だと給湯器云々の前に資金ショートする可能性もありそうですが。。。）
まず各施工業者さんがアップしてくれている近況情報にて、リンナイ、パロマの両社の通知を確認すると供給状況が厳しいというのは確かであることが確認できました。供給の元が滞ているのであれば、流通のどこかの段階でプールされている商品をキャッチするしかないと思われました。それではと、給湯器の販売を行っている販売店や取り付けを行っている工事業者を確認していきました。やはり在庫状況が厳しいところが多いようです。店によっては問い合わせが多いということで、一時的に電話受付を休止している販売店もあったほどです。
販売店をリストアップするために、ヤフオクに登録しているストア、販売店も調べてみようとヤフオクで給湯器を検索したところ、なんと1件だけ希望に沿う仕様の給湯器が出品されているのが目に留まりました。
「ヤフオクかぁ・・。個人間売買ではあるけれどもどうだろう。目の前に確たる在庫があるのは間違いないのだけれど・・・。即決価格も設定されてるから間違いなくその価格で購入することはできるようだな・・・。」
結果、翌朝に落札する運びとなりました。
まとめ
ということで、無事に給湯器は確保することができました。今回入手できたのは、まったくの偶然でした。出品者の中にはマンションの大家さんなどがストックの給湯器を出品しているケースがあるようです。夏頃にすでに品薄となりはじめていた給湯器なのですが、賃貸マンションを管理するためには給湯器が無くては話になりません。確実に入手するために保険をかけて数社に注文をしていた大家さんもいることでしょう。結果的に過剰に在庫を抱えることになった賃貸マンション管理者の中にはフリマサイトなどで出品しているケースもあるようです。
まだまだ春頃までは給湯器はじめ様々な設備品の混乱は続くものと思われます。事前に現在の状況を踏まえた上で、資金計画や出店計画、契約の時期などを検討していただけるよう、参考程度になればと思います。
私も給湯器だけの問題で終わっていただいて、このままスムーズに事が運ぶことを祈ります。
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