【酒学講師が解説】お酒造り ~お米がお酒になるまで~

2021/06/01

日本酒講座

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製麹 Rice Koji Production

切り返し Kirikaeshi

古くから酒造りにおいて大事なものとして、一麹、二もと、三造りと言われるほど、麹の出来はお酒の品質を大きく左右する。

麹の役割

アルコール発酵の際には、

糖分 + 酵母 ⇒ アルコール +二酸化炭素

という化学反応が起こっており、この為には必ず糖分が必要となる。しかし米には元々糖分が含まれておらず、米に含まれるデンプンを糖に分解して、ようやくアルコール発酵を行うことができる。

この際に重要な役割を果たすのが麹菌である。麹菌が供給する糖化酵素の働きでデンプンが分解されてアルコール発酵に使える糖になるのである。

デンプン ⇒ ブドウ糖


製麹の工程



麹室 : 麹を生育する専用室。カビの良好な生育条件にあわせて、30度の温度と高い湿度を保っている。
麹米

麹の種類などについては↓のリンクから

酒母 shubo

酒母とは小規模タンクにおいて、蒸米、米麹、水を使って酵母を純粋に大量培養したものである。日本酒醸造用の清酒酵母は他の雑菌などよりも弱い存在で、通常の環境では他の雑菌に淘汰されてしまう。だが、清酒酵母は他の雑菌類が死滅するような強い酸性の環境においても生存できるという特徴がある。この為酵母を培養する際には、酸性を維持したまま段階を経て少しずつ量を増やしていく必要がある。また酒母は"酛(もと)"と呼ばれることもある。

酒母の種類などについては↓のリンクから

もろみ Moromi

もろみ moromi


完成した酒母は、蒸米(掛け米と呼ばれる)、米麹、水とともにより大きなタンクに移される。この段階を“もろみ”と呼ぶ。

三段仕込み Sandan-jikomi

もろみ造りは4日間かけて3回に分けて徐々に量を増やして行われる。酵母菌数と酸度が薄まって酵母の増殖に支障をきたさないようにするためである。


並行複発酵 Multiple Parallel Fermentation

もろみが造られるとタンクの中では、米麹が作った酵素によるでんぷんの糖化、酵母による糖のアルコール分解が同時に進行する。これは並行複発酵と呼ばれ、他の酒類の醸造では見られない日本酒独自のデリケートな発酵である。発酵は低温で管理され、20~30日間行われる。

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