山椒の特徴
辛いものがブームですが、山椒のピリリとしたしびれるような辛みにも脚光が当たっています。
山椒は古くから日本で使われてきた日本を代表する香辛料の一つです。海外ではJapanesePepperとよばれる、和のハーブの代表格です。
山椒の特徴は、その強い風味とピリッとした辛みにあります。ミカン科サンショウ族に属し、その風味は柚子やみかんのようなフレッシュな柑橘系の香りが特徴です。辛みは唐辛子ほどの強さはありませんが、ピリッとしびれを伴う辛みを感じさせます。
山椒の歴史
山椒は古くは縄文時代の土器から発掘されています。その後は奈良時代の日本書紀、平安時代の和名類聚抄にも記述がみられ、薬用や香辛料として広く普及していたことが伺えます。
山椒の辛味
山椒の辛味はサンショオール、サンショウアミド、不飽和脂肪酸イソブチルアミドなどによってもたらされます。サンショオールの特徴としては、辛みがカプサイシンと比べ穏やかであること(唐辛子のの200分の1とも言われます)、麻痺のような痺れをともなうことが挙げられます。古くから漢方としても使われており、麻痺を発生させるため過剰摂取には注意が必要です。
柑橘のような風味はシトロネラールという成分によります。山椒の若葉は木の芽として春先にはよく料理に使われます。木の芽を使う際に手のひらで叩いて使うと風味が良くなるというのは、このシトロネラールが葉の組織から出やすくするためです。
山椒の種類
山椒は北は北海道から、南は屋久島まで広く分布しています。国外では朝鮮半島にも分布しています。原産地は中国、朝鮮半島の東アジア及び北米とされています。
代表される産地は和歌山、高知、京都、兵庫などの西日本です。それぞれに朝倉山椒(兵庫県・養父市)、有馬山椒(兵庫県・神戸市)、高原山椒(岐阜県・高山市)、ぶどう山椒(和歌山県)などといった代表的なものがあります。
これらは産地の違いだけではなく、ゲノム解析によっても別の系統であることが分かっています。
山椒と花椒の違い
山椒とは別に、中華料理に使われる花椒というものがあります。麻婆豆腐に使われる香辛料ですが、これは山椒とはまた別の種類のものになります。
山椒の花を食用にする"花山椒"と混同されることもありますが、花椒は中国に存在する華北山椒という日本の山椒の近縁種で、別種のものになります。
日本の山椒の特徴は芳しく強い風味にありますが、花椒の特徴はしびれるような独特な辛みにありそれぞれ異なります。
山椒の使い方
山椒はいろいろな部位を食用として利用されます。
- 葉→木の芽として
- 未熟な青い実→水煮、つくだ煮
- 完熟の実→乾燥させて粉末にした粉山椒
他にも、木の皮の部分を醤油で炊いて珍味としてお酒やお茶、ごはんのアテに用いられたりと、余すことなく利用されます。
山椒の旬
山椒は花山椒の採れる4月~5月、青山椒の収穫される7月が一般には旬として認識されているのではないでしょうか。
加えて熟した実山椒は秋に収穫され、この時期も実山椒の旬となります。
山椒を活かしたおつまみ
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